逆浸透膜浄水器を利用すると、RO水を作ることができます。

作ることができるというよりも、逆浸透膜(RO膜)浄水器で作った水のことをRO水と呼ぶのですね。

では家庭用の逆浸透膜浄水器を利用した場合、不純物の除去率はどれくらいの値になるのでしょうか。そしてどのように調べればいいのでしょうか。

逆浸透膜の能力

不純物の除去率とは

まず不純物の除去率とはどのようなものなのでしょうか。ちょっとわかりにくいですよね。

逆浸透膜浄水器を利用すると、水道水に含まれているいろいろな不純物(塩素・トリハロメタン・雑菌・放射性セシウムなど)を除去することができます。

逆浸透膜(RO膜)は、0.0001ミクロンといった非常に細かいフィルターで出来ているので、理論上は0.0001ミクロンよりも大きい物質を除去できるということになるということです。

例えば、水道水に100個の不純物が含まれていたとします。その水道水を逆浸透膜浄水器でろ過してできたRO水に1個だけ不純物が残されていたとしたら、その除去率は99%ということになりますね。(100ppmの水道水が1ppmのRO水になるということですね。)

それではこのような不純物の除去率はどのように調べればいいのでしょうか。

TDSメーターで不純物の除去率をチェック

TDSメーターで検査できる

この逆浸透膜浄水器での不純物の除去率は、「TDSメーター」という機器で検査・測定することができます。

「TDSメーター」は、水の中に溶け込んでいる不純物の濃度を調べることができる機器で、PPMという濃度を表す単位でその結果が表示されます。

水の中に微量の電気を流し、その電気抵抗によって不純物の濃度を測定することができます。

水の中にイオンがたくさんあれば電気が流れやすくなり高い数値を示し、イオンが少なければ電気が流れにくくなり低い数値を示すということですね。

ちなみに「TDS」とは総溶解固形分(Total Dissolved Solids)のことで導電率とは少し違うのですが、結果はほとんど変わらないようなので、細かい点は気にしなくてもいいのではないでしょうか。

ただ注意したいのは、「カルシウム」や「マグネシウム」などのミネラル分も、この「TDSメーター」では不純物として表示されてしまいます。

これらも「イオン」なので、電気を通しやすくなってしまうのですね。

ですのでppmの数値が高いからと言って、その水が飲用に適していないというわけではありません。(ポカリスエットなどのスポーツ飲料はミネラル分が豊富なので、ものすごい高いppmを表示します。)

あくまで不純物(イオン)が含まれているかどうかを調べることができるものということですね。

逆浸透膜浄水器で作られたRO水のppm

逆浸透膜浄水器で作られたRO水は、「1ppm~5ppm」程度の値が表示されます。

0(ゼロ)に近い値ほど不純物(イオン)が少ない水であると言えるということですが、さすがにRO水でも0(ゼロ)にはなりません。(DIフィルタ(イオン除去フィルタ)を設置すれば0(ゼロ)を表示することもあります。)

逆浸透膜にどれだけの性能があるのかを調べるには、「ppm」の変化(除去率)を見ることが大事です。

元の水道水が100ppmだとしたら、それが浄水後に何ppmに変化したかということですね。

例えば、元の水道水が50ppmで浄水後に2ppmになったものと、元の水道水が100ppmで浄水後に2ppmになったものでは、浄水後の2ppmという数字は同じですが、除去率は後者の100ppm⇒2ppmほうが高いということになります。

逆浸透膜浄水器の性能を見るうえで大事なのは「除去率」ですので、間違わないようにする必要がありますね。

水道水のPPMは?

TDSメーターで日本の水道水のppmを調べてみると、40ppm~200ppm程度の数値を示すようです。

結構違いがありますよね。

東京の水道水は、120ppm~140ppmほどの値を示すようですが、これはそれぞれの状況によって東京でも結構な違いがあるようです。

例えば水道管から直接蛇口につながっている場合と、マンションの貯水タンクにいったん貯められている場合などでも、そのppmに違いが出てくるようです。

天然水のppm

市販されている天然水やミネラルウォーターのppmはどれくらいの数値なのでしょうか。

ppmはmg/Lとともに、アメリカで「硬度」を表す数値として使用されています。

軟水と硬水の違いって何なの?」では、硬度を表す単位として「mg/L」を使ってお話ししましたが、「mg/L」≒「ppm」と考えていただいていいと思います。(厳密には違いますが、ほぼ同じ値になるので難しく考える必要はないと思います。)

そう考えると、ミネラルウォーターのラベルに表示されている硬度(mg/L)が、ppmの値だと考えることができますね。

ミネラルウォーターをTDSメーターで検査してみると、もちろん完全に一致しませんが、おおむねよく似た数値が出るようです。(誤差は結構あります。あしからず。)

まあこの場合は含まれているミネラル分にTDSメーターが反応しているので、水の不純物の濃度を調べることができるTDSメーターの本来の使い方ではないと思います。

TDSメーターは、ミネラル分も不純物として認識してしまうということですね。

TDSメーターの限界

このようにTDSメーターは、あくまで水の中に含まれている不純物(イオン)を導電率を使って測定するものです。

逆に言うと、水の中に含まれる「塩素」「トリハロメタン」「雑菌」「ウイルス」などを測定することはできません。

ですので、ppsの数値が高いからと言って「汚い水」というわけではないので、その点はしっかり認識しておく必要があるでしょう。

ただ、逆浸透膜浄水器の不純物の除去率を検査する機器としては優秀なものなので、逆浸透膜浄水器で作られたRO水のppmをTDSメーターで調べることは有用であると思います。

浄水前の水と浄水後の水を比較すると、その除去率はよくわかります。

このように前後を比較することが、TDSメーターの有効な使い方ではないでしょうか。

塩素やトリハロメタンの除去は測定できないの?

はい。上記でもお話ししたようにTDSメーターでは、「塩素」や「トリハロメタン」が除去されているかどうかはわかりません。

「だったら測定する意味がないんじゃないの?」と思われるかもしれませんね。

しかし理論的に考えて、もしTDSメーターで浄水前の水と浄水後の水を比較して99%の除去率だと測定された場合、「塩素」や「トリハロメタン」もきちんと除去されていると思われます。

きちんと逆浸透膜浄水器の機能が発揮されている場合は、フィルターの細かさなどその原理から「塩素」や「トリハロメタン」なども除去されているはずですからね。

どうしても心配な場合は、残留塩素を測定する試薬やチェッカーがありますので、調べてみるといいのかもしれませんね。

逆浸透膜浄水器を選ぶ際の注意

このように逆浸透膜浄水器は、TDSメーターで不純物の「除去率」を検査することができます。

逆浸透膜浄水器の販売サイトには、97%や95%といった「除去率」が掲載されています。

もしこの「除去率」が掲載されていない場合、そのようなサイトはあまり信用できないのではないでしょうか。

また、販売サイトに「除去率」が掲載されていたとしても、本当にその除去率が達成できるかどうかはきちんと設置した後に、検査・測定してみないとわからないのが正直なところです。

ですので、「もし期待する除去率が達成できない場合は返品できるのかどうか?」をきちんと質問した上で、購入することをお勧めします。

逆浸透膜浄水器は価格も高いですし、フィルターの交換費用も必要となってきます。

家庭で逆浸透膜浄水器を設置する場合は、どれくらいの「除去率」があるかどうかを見極める必要がありそうです。

まとめ

逆浸透膜浄水器で作られたRO水は、TDSメーターという機器で、その不純物の除去率を検査・測定することができます。

TDSメーターは、導電率により不純物(イオン)の濃度を測定するものなので、塩素やトリハロメタンなどの含有量を調べることはできません。

ただ、逆浸透膜浄水器がきちんと動作しているかどうかを調べることができるので、家庭に逆浸透膜浄水器を設置した場合は、元の水道水と浄水器で作られたRO水のppmを比較して、その「除去率」をチェックしましょう。

逆浸透膜によってろ過されたRO水は、ウォーターサーバーのメーカーでも宅配しています。

飲用だけにRO水を使用する場合は、家庭に逆浸透膜浄水器を設置するより割安のランニングコストなる場合も多いですので、両者をきっちり比較して、自分の使い方に合ったお得なRO水を選ぶと節約ができます。